Windows対応CANドライバー(VCI V4)

HMS社のIxxat製品では、これまでご好評いただいたVCIのコンセプトをベースにしたVCIの第四世代、VCI V4をリリースしています。 VCI V2やV3と同様にこのドライバはカード･タイプやPCインタフェース・テクノロジーに依存しない統一されたプログラミング・インターフェイスを提供します。そしてアプリケーション・ソフトウェアの変更なしに、IxxatのすべてのCANカードで使用できます。

VCI V4はシステム･サーバーとしてデザインされており、複数のPCインターフェイスの複数のCANコントローラーのさまざまなアプリケーションの同時アクセスを可能にしています。すべての重要な機能をカーネルに移行させることで、VCI V4ドライバーのリアルタイムな互換性を最適化しました。
ユーザー・インターフェイスはCOMオブジェクトとしてデザインされており、CANベースのアプリケーションのために必要なすべての機能を提供するパワフルなインターフェイスを持っています。COMオブジェクトに加えて、VCI V4ドライバーは.net APIも提供しているので、Windowsの.net言語やスクリプト（たとえばC#など）で使用できます。

CANインターフェイス・カードとのコミュニケーションはメッセージ･チャンネルを通して行われます。メッセージ･チャンネルは、1対の送受信FIFOからなります。メッセージ・チャンネルは独占的に、または共用として生成されます。メッセージ･チャンネルが特定のCANコントローラー用に共用として生成された場合、CANコントローラーのデータはさまざまなメッセージ･チャンネルに等しく分配されます。メッセージ･チャンネルの受信FIFOは"event-controlled：イベント制御"や "polling：ポーリング"のアクセス・メソッドをサポートします。そこでFIFOフィル・レベル・マークはイベントのトリガーとして定義できます。さらに特定のメッセージのフィルタリングがそれぞれのCANコントローラーで行えます。CANメッセージは受信FIFOよりステータスと受信時間のタイムスタンプを付加されて読み出されます。

標準の送信メソッドに加えて、インテリジェント・カード（マイクとコントローラー・システム搭載のカード）では、ディレイつきのメッセージ転送のように拡張した送信機能をサポートしています。その機能により、転送禁止時間や周期的オンボード送信を通してメッセージ・フローをコントロールできます。そして高いバス･ロードでも正確な周期でのメッセージ転送を生成できます。また転送データの内容を変更するインクリメンタル機能もサポートします。

VCI V4はプラグ＆プレイ通知システムをサポートしています。 このシステムでCANインターフェイスの取り付け、取り外しは自動的に検出され実行されます。VCIアプリケーション実行中のデバイスの取り外しも行えます。

シンプルなテストの用途やPCインターフェイスのスタートアップ用として、CANモニター・ソフトウェア(canAnalyser Mini)がVCI V4に付属しています。このモニターはタイムスタンプ、メッセージ識別子、データつきでCANメッセージを表示できます。受信したデータをハードディスクに直接書き込むロギング機能をサポートしています。エントリしたCANメッセージ・リストからCANメッセージを送信できます。インストールしたCANインターフェイスについては、動作可能CANコントローラー、現在のバス･ロードやコントローラー・ステータスとともに表示されます。